「みりんはお酒」軽減なし 消費増税ドキュメント - 日本経済新聞 20190930-nikkei-1-4 6090497523001 large 10月1日に消費税が8%から10%に引き上げられる。食品などを対象にした軽減税率の導入や、キャッシュレス決済時のポイント還元など、小売店や飲食店はこれまでの増税時とは異なる対応が求められる。奔走する現場を追った。 ■税率異なる「みりん」と「料理酒」 酒類に当たるみりんの値札には標準税率の表示「■」がある一方、隣の料理酒の値札には軽減税率対象を表す「軽」を記載している(東京・品川のローソン店舗) 東京・品川の ローソン の店舗。9月30日午後から店頭で値札を貼り替える作業が進んだ。ローソンでは軽減税率対象品の値札の値段の左側に「軽」の表示がある。酒税法上の酒類に分類されている「みりん」は軽減税率対象外で税率は10%。その隣には、塩が加えられて酒類の分類から外れた軽減税率対象の「料理酒」が並んでいた。 ■軽減対象外の化粧品「5割近く販売増」 消費増税を前に日用品を買い求める人で混雑するドラッグストア(30日、東京都大田区のココカラファイン大森店) ドラッグストア大手の ココカラファイン では29日までの1週間の売り上げが前週比4割伸びた。軽減税率の対象ではない化粧品関連が5割近く増え、消耗品を買いだめする人が多かったようだ。大森店(東京・大田)でティッシュペーパーなどを購入した50代の男性は「何が8%で何が10%なのか制度自体分かりにくいが、紙類は10%になると聞いてひとまず来た」と話した。同店では「25日ごろから来店がぐっと増えた。前年比3倍の日もあった」(田名部平店長)という。 ■有機ELテレビ、9月は前年比4倍売れる 消費増税を前にブルーレイレコーダーを買い求める人たち(30日、東京都千代田区のビックカメラ有楽町店) 9月30日の ビックカメラ 有楽町店(東京・千代田)では午前中から大型家電売り場を中心に製品を見て回る来店客の姿が目立った。「月曜午前は通常お客様が少ないが、朝から相談カウンターを目指して来る方が多かった」(同店)という。9月1日から29日までで、有機ELテレビの販売は前年同期比4倍、冷蔵庫・洗濯機・エアコンが約2倍で推移するなど、駆け込み消費が目立った。 ■定期券「お得な8%のう...